BIMCOは、2020年に実施される一般海域における燃料油硫黄分上限規制に備え、船主および用船者を支援する目的で、硫黄分濃度に関連した二つのバンカー条項を発行しました。
これらの条項は:
- BIMCO 2020年定期用船契約のため燃料油硫黄分条項(これはBIMCO 2005年燃料油硫黄分条項に取って代わるものです)
- BIMCO 2020年定期用船契約のための燃料移行条項(これは2020年1月1日より前に硫黄分濃度50%の燃料から硫黄分濃度0.50%の燃料へ切り替える一回限りの事態に対処するものです)
2020年バンカー条項はNorthのTiejha Smyth(Deputy Director、FD&D)を含む業界の専門家チームによって練り上げられました。
条項はBIMCOのメンバーであれば、 BIMCOのウェブサイトにて閲覧できます。
硫黄分上限規制に関する更なる情報につきましては、この問題を取り扱った弊クラブウェブサイト内、Insightsセクションの「2020年へ向けて」を閲覧ください。
メンバーの皆さまへの日本語でのガイドも、こちらよりご利用いただけます。
2018年11月15日
BIMCOは定期用船者のための新しい二つのバンカー条項を今年度内に発行すると発表しました。
定期用船契約のための一般海域における燃料硫黄分条項が、2019年末から2020年初頭の移行期間に対処する条項と共に発表される予定です。
BIMCOのプレスリリースはこちらからお読みいただけます。
2018年10月8日
用船契約上の2020年問題に関する解決策を任されたBIMCOグループは、2018年9月19日にBIMCOハウスで開かれた会議を経て、向こう数ヶ月内に新規条項を別途発表することを決定しました。
会議では2020年の問題をすべてカバーする一つの条項を作成することは難しいであろうと判断されました。従って、計画は2020年のバンカー問題を以下に示す4つの異なるプロジェクトに分割するものです:
2020年1月1日以後のコンプライアンス – BIMCO 2020年定期用船契約のための一般海域における燃料油硫黄分条項
2018年9月19日の会議で、BIMCOグループは2020年以降の規制に適合した燃料を提供することについての、定期用船者の義務と責任を提示した「コンプライアンス条項」の草案を作成しました。船主は引き続き燃料管理の責任を引き継ぎます。BIMCOは新規条項が将来の定期用船者に標準として用いられ、文書委員会によって再チェックされることを期待しています。そして、11月に間に合う最終的な校正を経た草案を用意することを目標としています。
移行期間
2020年1月1日より前と、それ以後の短期間の移行期間に向けてのこの二つ目の条項には間もなく取り掛かる予定です。専門家グループでは次のような問題を検討する予定です:
- 返船時に積まれている残油の量
- タンク洗浄の費用
- 残油の処分
- 定期用船者が返船する前の最後の燃料補給 – 規制に適合した燃料が調達できる次の港まで船舶が到達できるように、 硫黄分濃度5%の燃料油が十分に積まれていることが必要となるでしょう
この条項は2019年初頭までに用意されるはずです。
スクラバー
非常に少ない割合の船舶しかスクラバーを搭載していませんので、これには低い優先度が与えられてきました。この条項の草案に際し、グループは次の点を考慮します:
- 船主・用船者間のスクラバー設置費用の分担
- スクラバーの耐用年数と定期用船の残余期間に基づいた費用分担の計算式
- スクラバー故障の可能性
- 搭載が必要な適合燃料の備蓄
目標は2019年半ばまでに最終案を発行することです。
既存のBIMCO定期用船バンカー条項の一通りの見直し
これは2020年プロジェクトの最終段階であり、必要と考慮された場合には2019年半ばに以下の条項を見直すことが含まれます:
- 燃料補給の問題に関連する以下のような条項:
- オペレーションとサンプリング
- 品質と責任
- 燃料のテスト
- 返船時のタイプと数量
- サーキュラーの全文はこちらでお読みいただけます。